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奇石博物館 収蔵品

石化トンボ

石化トンボ
奇石名;立体石化トンボ
標本名;石灰華
産地;California,アメリカ合衆国
今にも飛び立ちそうな石のトンボですが、これは化石としては扱いません。地中に埋没してできたものが化石ですが、 この石のトンボは体の表面に炭酸カルシウムの結晶(方解石)が沈殿して石化しています。
このタイプの標本は、炭酸カルシウムを溶かし込んだ水がもたらされる「温泉」や「石灰岩地域(鍾乳洞)」などで出来やすく、 石灰華と呼ばれます。
トンボは変温動物で、体温が下がると動けなくなってしまいます。 そのため日光に当たったり、飛翔筋を振動させたりして体温を上昇させます。
恐らくこのトンボは捕食のため餌を追って太陽光線の届かない洞窟に迷いこみ、そのため体温が低下して動けなくなり、 張りのあるまま石灰分が付着して石化してしまったのではないかと思われます。